ターミナル等のコマンドラインインターフェース(CLI)の使い方を学んでいると、
『パスを通す』という言葉を必ず耳にすると思います。
本記事ではMacにおけるパスの通し方をご紹介します。
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コマンドのパスを通すとは
OSにコマンドの実行場所を認識させることです。
通常コマンドは特定のフォルダに存在し、実行するにはそのフォルダに移動する必要があります。
コマンドのパスを通すことでコマンドが格納されたフォルダへの移動が不要になります。
シェルとは
シェルはCLIとして機能し、コマンドの実行やシステムの管理を行います。
MacOSのシェルの確認方法
ターミナルを起動し以下のコマンドを実行します。
echo $SHELL
実行結果が/bin/zsh であればzsh、/bin/bash であればbashです。
ユーザのホームディレクトリにシェルの設定ファイル(zshの場合.zshrc、bashの場合.bash_profile)が格納されています。
設定ファイルは隠しファイルですので「command」+「shift」+「.」で表示されるようになります。
MacOSのパスの通し方
シェルの設定ファイルをダブルクリックで開きコマンドのパスを追加することで、システムがそのパスを検索するようになります。
コマンドのパスは以下のコマンドを実行することで確認できます。
which {コマンド名}
以下を設定ファイルに追加します。
export PATH="{コマンドのパス}:$PATH"
追加できたら設定ファイルを閉じます。
以下のコマンドを実行してファイルの変更を適用します。
# 設定ファイルがzshの場合source ~/.zshrc
# 設定ファイルがbashの場合source ~/.bash_profile
参考
PATHとは
設定ファイルに以下の内容を追記しましたが、PATHとは何でしょうか?
export PATH="{コマンドのパス}:$PATH"
PATHとは、
環境変数(システム全体やアプリケーションで設定された設定値を保持する)の1種で、
システムがコマンドを検索するディレクトリ(フォルダ)のリストを定義するために使われます。
具体的にはターミナルでコマンドを入力した際に、システムがそのコマンド(の実行ファイル)を見つけるために参照するディレクトリの順序がPATH
に設定されています。
ここで、「パスを通すにはPATHを直接編集すればよいのでは?」と疑問に感じた方もいるかもしれませんがPATHは直接編集ができません。
その代わりに.zshrc等の設定ファイルを編集します。
PATHの中身を見る場合は以下のコマンドを実行します。
echo $PATH
sourceコマンド実行の必要性
設定ファイルの内容を変更した後に、以下のようにsourceコマンドを実行しました。
# 設定ファイルがzshの場合
source ~/.zshrc
設定ファイルに変更を加えた後、通常は新しいシェルセッションを開始する(ターミナルを開き直す)ことでその変更が反映されます。
現在のシェルセッション(今開いているターミナル)で変更を反映させる場合にsource
コマンドを実行します。
まとめ
Macにおけるパスの通し方を紹介しました。
少しでもみなさんの参考になれば幸いです!